モーニングの種類が豊富なカフェレストラン。兵庫県で同級生だった二人が広島で再開し、脱サラして開店から1周年を迎えた。
「働く世代を元気にする店をコンセプトに、広島では珍しい韓国風トーストサンドをメインでスタート。出勤前の会社員だけでなく、近所の年配の方やユースホステルの海外旅行者など、幅広ご来店くださるようになり、要望もあってトーストと卵、クロワッサンサンドやキッズメニューなどを追加しながら、今は店名にちなんで9種類の朝食メニューを提供しています」
昼は周囲の会社員のランチ需要に合わせて、パンやパスタに加えてご飯ものを追加。鉄板で焼く手ごねハンバーグやステーキの定食が定番となった。メニューの大半が1000円以内というのも、会社員を経験した二人のこだわりという。
「〝球根〟のように地域に根を下ろし、これからもお客さまの声を聞きながら、季節や時流に合わせたメニューを提供していきたい」
2016年から個人でECサイトの受託制作を始め、22年9月に法人化しました。呉市広の出身でずっと広島県在住ですが、カープはたまにテレビで見る程度でファンになったのは約5年前。妻が大のファンで、2人で球場に見に行った際、終盤まで接戦が続く目が離せない緊張感とファンの熱狂的な声援が生む高揚感から生で見る試合の面白さを知ってしまい、一気にはまりました。
今季から秋山翔吾選手を推しています。プロ野球に関する知識が乏しく、カープに加入したときは秋山選手のことをよく知りませんでした。シーズン最多安打など数々の実績はもちろんのこと、学生時代の苦労や毎日100回の素振りなど努力を欠かさない人柄を知ってすぐにファンになり、初めてレプリカユニホームを購入しました。現在の好調を維持して、セ・リーグの首位打者を獲得してほしい。アンダーソン投手にも注目。ファンになりたての頃に大活躍したジョンソン投手の背番号を引き継いでおり、今季は彼を超える投球を見たい。
昨季は10試合ほど球場で観戦しましたが、運がないのかなぜか多くの試合で延長戦の末に負けてしまいます。試合後には妻と野球談義に花を咲かせるのも楽しみの一つ。今季はまだ球場に行けていませんが、チームは好調なので1試合でも多くの勝ち試合を現地で観戦したい。新井監督が「家族」をしっかりまとめ上げて、チームを日本一に導くことを期待します。
広島発のITスタートアップで、日本各地の水産物の産地直送や販路拡大を実現するアプリ「UUUO(ウーオ)」を展開するウーオ(中区大手町)が順調に業績を伸ばしている。2016年7月に設立以来、全国100以上の港の水揚げ情報を集約し、売り手と買い手を合わせた取引先数は500社に上る。全国的な情報ネットワーク化が立ち遅れていると指摘される水産業界に新風を吹き込んだ。
鳥取県岩美町出身の板倉一智社長は、水産業が身近な環境に育った。進学を機に地元を離れ、帰省のたびに漁船の数が減り、廃れた港の風景にショックを受けたのが起業のきっかけという。天候などの影響を受け、漁獲量をコントロールしづらく、需給の調整が難しいという課題を抱える。豊漁だと、大きな取引が成立しない限り鮮度劣化になり、魚価は下がる。どうにかならないか。両地点の需給をマッチングする取引プラットフォームを開発し、課題解決するアイデアが浮かんだ。魚屋として業界を学ぶところからスタートした。
漁師のおじや祖父、親類のつてを頼って鳥取港と網代港で売参権を獲得。競りの流れも出荷の仕方も分からないまま裸一貫で飛び込み、周りの業者から現場のイロハを教わった。新規参入が難しく、売参権の取得は20年ぶり。18年には鳥取港に自社出荷拠点を設け、オペレーションを検証しながら使ってもらいやすいサービスの形を探った。
現場経験を基に20年、スーパーなどの鮮魚バイヤー向けにUUUOをリリース。全国から手軽に魚を買い付けることができる。買いたい魚がないと、システム上から出品をリクエストできるため電話やファクスによるやりとりから解放され、評判は一気に広まった。プラットフォームはLINE(ライン)からウェブブラウザー、アプリと形を変えながら刷新を続ける。水産卸向けに受発注を効率化するアプリ「アトハマ」なども発表した。
和食ブームを背景に需要が高まる海外に向け、2月から鮮魚の輸出を始めた。仲卸業者などと連携して発送体制を整え、国内100以上の港から水揚げ後2〜3日のうちに届ける。まずタイとカンボジアで開始し、数カ月内にアメリカ、カナダ、シンガポール、中国でも始める。取引先との会話から着想し、4カ月足らずで事業化にこぎ着けた瞬発力がすごい。板倉社長は、
「百折不撓(ひゃくせつふとう)。当社の行動指針に掲げている。何度失敗しても信念を曲げない。とにかくやってみて改善を続ける。素早く小さく動いて少しでも物事を動かす。小さな変化を積み重ねていると、いずれ大きなうねりになる。それを繰り返してここまでやってきた。正社員17人、ビジネスパートナーやバイトを入れて30人の少人数だが、業務のほとんどを任せている。『すべての町を、美味しい港町に』という経営ビジョンに共感した、優秀な社員が入ってくる。私は大きな方向性だけを示し、開発や企画にはノータッチ。一人でも多くのキーマンと会い、チャンスをつくることが私の仕事で買い手を開拓し、プラットフォーム内の流通量を増やしていきたい」
新たに飲食店向けにも提供を始め、アクト中食(西区)や住田(同)など業務用食品・酒卸4社と業務提携を締結。関東、東北の営業強化に向け、4月には東京支社を開いた。新しい世界へこぎ出す同社の挑戦から目が離せない。